2019年11月14日木曜日

不思議

昔私は多摩川で釣りをした
その時使ったエサが
さし
と呼ばれていた
早い話蛆虫で綺麗な所で育ったものである
ある時瓶に詰まった一匹の
さし
が綺麗な蠅になった
酸素供給は小さな瓶の中身だけで

スピン

夕焼けの里で
朝焼けを見た
オレンジ色に照り映えて
雲が光る
横から入る光は
家々を輝かせた
そして午後一時くらいから
私の部屋は温まる
太陽エネルギーの
強さを悟る

テレビでは
原発反対の
シュプレヒコールが上がる
この国のエネルギーは
この先どうなるのか
日が変わる
例えば今日明日の違い
それも太陽系内の
地球の自転によるか

闇が迫れば
夕焼けを残して
太陽が消える
宇宙船地球号は
スピンしていた

ハイスクール時代

人が青春時代と呼ぶのは
何時の事だろう
私はハイスクール時代をそう呼んでいる
スポーツに熱中し
やけに広い青空があった

ジャスパージョーンズのハイスクール時代という作品が
あった

それがユーモラスなobjで
たびたび思い出す
それはブロンズなんだが
靴のつま先部分に丸い鏡が埋め込んであった
何故か誰かがやっていたような気がする

晩秋の興

落ち葉落ちし
晩秋の
部屋にこもりしはもったいなし
外に出れば
アスファルト多き街中
コンビニで
コーヒー一杯飲みし
歩道に落ち葉落ち
踏みつけられ
痛々しき秋の成果

木漏れ日の部屋

西日の射しこむ部屋は
最高だと
友が言う
緑の色濃い
林があるのか
その木漏れ日が
部屋を彩る
部屋は斑模様の
光に満ちる
溢れ落ちた日の光
密やかに

冬眞近かなる秋

冬真近かなる秋
一人住まいの生活
来月が師走とは信じられず
師走の後にくる正月
人恋しく
兄弟の集合に希望をつなぐ

一人の友がたまにやってくる

何故かフランスパンを抱えて
何故か遠いところ    
何故か遠いところ
夢をはせて
私と同じか

晩秋

花開く春を
遠い思い出として
色ずく秋の色
グリーンの変貌は
花開くより激しく
景色を変えた
里山も遠目に色づき
バスからのビューアを
美しく飾る
赤と黄色の鮮やかさが
秋の命か
図抜けた色
それが散るとき
冬になるか

去り行く時間

バスに乗ると
僕は自由を獲得する
暫く何もしないでいられる
窓辺から見える風景が
流れ去る時間を象徴する
春夏秋冬
目くるめくローテーション
僕なんて大したことも出来んさ
と 独りごちる
去り行く時間の堆積
その眺めがいいとも悪いともいえぬ
しかし
量はかなりあるな