私の詩文庫
2019年11月27日水曜日
花物語
一輪挿しがトイレを飾る
床の間に花を生ける
庭にドウダンの花が鈴なり
生垣には花のマチエール
カーポートにはお天気草が咲く
花が語る
花が語る
花の持っているシチュエーション
ある時盲腸炎で入院した
部屋の隅が花で飾られる
目の前に
目の前に
花がある
昔昔老人が灰をまいた
花を支えるカリウム
またある時庭で新聞を燃やした
バラの根元に灰をまく
咲き乱れていたバラが
清楚な感じになり
忘れるころ咲いていた
パイプ
紫煙と競って
香りが拡散する
マグリットがパイプに言及する
絵画を見れば
多重的な構成
その構成は
キャンバスを砕く
コスモスだから
群衆
都会のホテル
一人閉じこもる
喧噪の中
部屋の窓から見えるのは
ドームに行きかう
人々の群れ
人生のテーマを考えさせる
親しき物何も無き世界で
空
曇天多しこの地方
晴れ曇り雨
比率は如何
それぞれ
体に浸み込む天候よ
神の采配感じつつ
晩年を過ごすか
バスは何時ものように走り
人の技と自然の技ありて
十全
それで体がもつのかや
新しい投稿
前の投稿
ホーム
登録:
投稿 (Atom)