2019年1月31日木曜日

フェノメナ<今昔>

昔昔我が家の畑の脇に 
森があった 
こんもりとして遠くからも目立った 
其の中には 
日中でもヒンヤリとし 
苔むしたような空間に 
水車小屋があった 
ところが今はマンションが立ち 

森が消えた

フェノメナ<完熟トマト>

晩夏には 
収穫を終えたトマトの木が 
横になる 
其の頂部に一個のトマトが 
なっている 
完熟トマト 
水浴おえた子供たちが畑で遊ぶ 
其の一個のトマトの甘みが 
終生忘れられない 
味と成る 
そしてトマトの木は 

一つの素描画となっていた

フェノメナ

曇天の空から落ちる水滴 
雲一つ無いかの様 
影も無き人が傘をさす 
梅雨だから 
色こい影を持つ人も傘をさす 
夏だから

朝日

一方で御来光有りとすれば 
一方で家々の谷間に射す光有り 
散歩がてら 
谷間の光で暖まる 
新鮮な外気に浸され 
体が洗われる 
ぬくぬくとしたダウンコートがそれを助ける 
先だっての件 キンモクセイの香りがしたのに  
今は真冬の感 
そうだろう 

部屋に戻り 
暖房をきかす 

最近買ったばかりの椅子が迎えてくれた

冬に期待するもの

凍てつく冬の空気は 
遠くに見える山のエッジを 
鋭くし 
列車での旅にて 
外を見やれば 
行き先を 
阻むが如く 
立ちはだかる山 
呼吸程よく楽になりて 
山に向かって列車は走り 
目的地は山の懐か 
山の懐には 
炭火在りし 
囲炉裏在りて 
暖をとる配剤なり 
炭火の赤い輝きが 
赤々と具合良し 
山々の色炭火の色 
鮮烈な配置 
コントラスト強く 
鮮やかに 




宴の後


夢中になること 
それは毎日が宴だ 
桜咲きそして散り 
その間変わりなき時間が過ぎ 
今年は今年の風が吹くか 

その時ふと思う 
今年のパースペクティブ 
既に3ヶ月過ぎ 
やっと今年に慣れたか 
ふと先行きの消点は人生の終着駅か 


たまには道中羽目を外し 
宴も良いだろう 
そして今夏盛り 
蝉のはかなさ 
つくずく思う 


冬枯れの欅



          冬枯れの欅

        枯れ葉落ち
        蚕食されたような木々の梢
        冬枯れの欅
        2泊3日で帰った実家で
        空を見上げる

        枝枝にムクドリがたまに止まり
        私は実家に泊まるという訳だ
        昔はこの季節地面は霜柱で固まり
        足音はザクザクと響く

        そして
        松の内は少し御目出度かった
        正月も二日を廻り
        私は自分の部屋に帰る
        帰路の車の中ではベートーベンが鳴った